はつじょがゆく!
廿日市市駅前のてっぱん吉吉(よしきち)、店主の岡田吉史さんにお話を聞きました。
本格フレンチから居酒屋メニューまで多種多様なメニューが楽しめるお店
2018年4月に、JR廿日市駅すぐ横のビルにオープンしたてっぱん吉吉。
大きな鉄板をフライパンのように使い、お客様の目の前で料理を仕上げていくスタイルが人気のお店です。
広島市内のホテルに25年勤め、宴会料理からステーキ料理、フレンチ、バイキングなど、様々な経験を積んだ岡田さん。
てっぱん吉吉では、ステーキやフォアグラのソテー、スペアリブ、蒸し焼きのサーモンの他、ハンバーグやパスタ、居酒屋料理など、本格フレンチ、イタリアンから庶民的なものまで多種多様なメニューが楽しめます。
これらのメニューをこてや、ナイフ、フォークを使い調理します。
オープン当初は4、50代の男性のお客様が多く、その方たちが奥さんや女性の友達に紹介してくださったことで、女性の来店が増えたと言います。
結婚記念日や誕生日などのお祝いや、忘年会など、様々なシチュエーションで楽しめるお店です。
料理人になることが子どものころからの夢
「小学校高学年のころには料理の道に進もう、料理しかないと思ってました。」と話す岡田さん。
当時放送されていた「料理天国」というテレビ番組が大好きだった岡田少年でしたが、なにより影響を受けたのは、大きな魚もかっこよくさばく料理上手な父親の姿でした。
子どもの頃、カップケーキやサラダを家族に作って喜んでもらえたことが今につながっていると振り返ります。
「家族に『ありがとう、おいしいよ。』って言われたみたいに、お客さんに喜んでもらいたくて料理を作っています。」
高校卒業後、調理の専門学校に進学。
最初は和食の道へと考えていましたが、アルバイト先の総料理長がフランスのコンクールで優勝するような人で、当時広島にはなかった土がついたままのトリュフや、フランス産のチーズなどを直接現地から仕入れていたそうです。
それを触ったり食べさせてもらっているうちにすっかり洋食に魅了され、方向転換することになりました。
大切にしているお客様ファーストの姿勢
岡田さんは料理をする上で、これしか作りませんということは絶対にしないと言います。
決まったメニューはありますが、このお肉のソースはこれじゃなくってこっちがいいとか、焼き加減はこのくらいがいいとか、洋風のメニューを和風にしてほしいとか、お客様の希望を目の前で聞きながら、それにあわせて料理を作ります。
ホテル勤務の時に、指名をくださるお客様からのリクエストで、メニューをいろいろとアレンジし喜んでもらった経験から、常にお客様が食べたいと思うものを提供したいと考えています。
「こうしたいああしたいとか、お店のモットーとかもないんだけど、そういうのもお客様が作られるのかなと思っています。」と話す岡田さん。
オープン時から、もう4,5回はメニューを変えているのもお客様のニーズに合わせたからこそ。
年配のお客様にも分かりやすいよう、『ジェノベーゼ』を『バジルソース』とメニューに表記したり、店内の照明の明るさや音楽の大きさ、空調の強弱など、お客様の声を聞きながら少しずつ工夫を重ねてきました。
知らないお客様同士が一緒に盛り上がるフランベパフォーマンス
お客様の目の前で調理するため、その様子を見るのも出来上がりを待つお客様の楽しみのひとつです。
中でも岡田さんがぜひ一度経験してもらいたいと思うのが、フランベパフォーマンスが楽しめるステーキメニューです。
目の前2、30㎝ほどの距離で立ち上がる炎は圧巻。
他の人がオーダーしたものでも、これを見ると店内は拍手喝采で、知らないお客様同士で盛り上がるのだそうです。
「今度わたしも頼んでみます。」と会話している様子を見るのがとても嬉しいと言います。
廿日市を広島一の街に
今後は外国人にも食を通じて廿日市に立ち寄ってもらいたいと、インバウンド対策にも力を入れていこうと考えています。
専門家のアドバイスを受けながら、外国人にも分かりやすいメニュー表記、オーダーしやすいセットメニューの開発などに取り組んでいます。
「広島といったら宮島のある廿日市」と思ってもらえるような、廿日市が広島を代表する街になればと岡田さんは願っています。
東園 恵
てっぱん吉吉
住所/広島県廿日市市駅前1-3-102
電話/0829-32-1977
営業時間/17:00~
定休日/月曜日
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Writing:Kawasaki Kyoko