天然の素材のおいしさを引き出し、手の届く続けられる健康を|ヘルシーベーカリー 小麦のワルツ

はつじょがいく!

廿日市市大東、山陽女学園の斜め向かいにある、ヘルシーベーカリー小麦のワルツさんにお邪魔しました。

澤正浩さんにお話をうかがいました。

2014年8月に創業。全粒粉100%のパンを主に製造、販売されています。

クラッシック音楽がお好きな澤さんご夫婦。天然の小麦が踊っているイメージで、「子犬のワルツ」からとった店名だそうです。

無添加生地、天然酵母、全粒粉にこだわったパン作り

澤さんは、パンは毎日食卓にのぼるものだけに、安心、安全なものを提供したいと、添加物を使用せず作っていらっしゃいます。

パンを膨らませる酵母も天然のものにこだわり、パンの風味や味をよくする白神こだま酵母を利用しています。この酵母はパンの劣化を遅らせる作用があるということで、添加物を使わない小麦のワルツさんのパンを助ける役割も持っています。

また、「全体食」という考え方を生かし、全粒粉のパンを追究されています。

完全な栄養を取り入れる。一物全体食を大切に

一物全体とは…

ありのままの姿で分割されていない状態のこと。食養で使われることが多い用語で、食材を丸ごと使用するという意味で使われる。穀物を精白しないこと、野菜の皮をむかずに使うことや、根菜でも葉を用いること、小さい魚を丸ごと食べることを意味する。
(ウィキペディア Wikipediaより)

穀物、野菜、肉や魚、そういったものは丸ごと全体で様々な栄養のバランスがとれているのだから、部分的に摂取するのではなく、丸ごと食べましょうというのが一物全体食の考え方です。

澤さんはこの考え方をパン作りに取り入れています。

普通の小麦粉は表皮と胚芽と胚乳を分け、胚乳だけで作ったもの。
全粒粉はすべてがそのまま含まれたもの。お米でいう玄米にあたります。

絶妙なバランスで完全な栄養として小麦が持つ自然の力、生命力を体に取り入れることができるわけです。

塩や砂糖についても、ビタミンやミネラルをそぎ落とさないよう、精製前の天然塩、きび砂糖またはココナッツシュガーを使っています。

全体食のように自然に近い食事を取っていると、体に良いものをおいしく感じられるようになるそうです。
食後の血糖値の上昇もゆるやかな、体に優しい全粒粉パンです。

きっかけは体の弱かった幼少期

澤さんがなぜ無添加、全体食にこだわったパン屋さんを始めることになったのか、それは小さい頃から体が弱かったことがきっかけなのだそうです。

小児喘息もあり、毎月風邪をひいていて、一度風邪をひくと2、3週間学校を休むこともあったという澤さん。

健康な体になりたくて、学生時代は健康関連の本を100冊以上は読んだそうです。

ヨガ道場に通ったり、断食をしたり、健康を意識した生活をすることで体が変わっていったとおっしゃいます。

もともとパンは別腹というくらいのパン好き。

しかし体に良い全粒粉のパンを求めても、なかなかご自身がおいしいと思えるものに出会えなかったのだとか。

ないのなら自分で納得のいくおいしい全粒粉のパンを作ろう!と「小麦のワルツ」を創業されました。

この栄養とこの栄養をあわせたら絶対おいしいはずという、自称「健康オタク」のこれまでの知識を駆使して、おいしいパンを生み出していらっしゃいます。

手の届く健康、続けられる健康

健康に良いものを長く続けていってほしい、そう考える澤さんは、原価が高い食材ですが、お客様が購入しやすい価格におさえるように努力されています。

また、続けるためには食べておいしいと幸せを感じてもらえるものを提供したいという思いで、パンを開発してこられました。
小麦のワルツのパンは、全粒粉100%のパンはおいしくないというイメージをくつがえす、全粒粉、天然酵母の持つ旨味を最大限引き出したものなのです。

ネット販売で日本全国のファンへ届ける

小麦のワルツさんでは、ネット販売も行っており、全国にファンがいらっしゃいます。

全国には全粒粉のパンを必要とされている方が大勢いて、ネット注文の割合が急増しているのだそうです。

「東京にもたくさん全粒粉のパンはあるけど、おたくのが一番おいしい。」と言われるお客様も。
その感想がとても嬉しいとおっしゃいます。

全国へ冷凍便で送られ、受け取ったらそのまま冷凍庫へ。
食べるぶんだけ解凍して食卓へ。

澤さんの思いが全国へどんどん広がっていきます。

定期販売でおいしいパンをご自宅へ

「毎月小麦のワルツのパンが自宅に届いたらうれしい。」

そんなお客様の声を受け、今後は毎月1回、ご自宅へお届けする定期販売をやっていきたいと考えられています。

「長く続けられる健康」に寄り添ったサービスですね。

 

家族や自分の健康を気遣う主婦の方、高齢の方を中心に学生さん、会社員の方と幅広いお客様が来られる小麦のワルツさん。

「こんにちは~」とあいさつをしながらお店に入ってこられる方が多いのだそうです。

「本当にうちは良いお客様に恵まれているんです。」と顔をほころばせる澤さん。

行政の支援も温かく親身で、廿日市で店を構えて本当によかったと話してくださいました。

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東園 恵


ヘルシーベーカリー 小麦のワルツ
住所/広島県廿日市市大東1-1
電話/0829-31-2833
営業時間/9:00から18:00
定休日/日曜、月曜、第3土曜
http://bakery.holy.jp/

Writing:Kawasaki Kyoko