はつじょがゆく!
廿日市市阿品にあるイタリア料理店Amichi(アミーチ)のオーナーシェフ、村本勝彦さんにお話を聞きました。
料理の原点は、子どものころ過ごしたイタリア
店名のAmichiは、イタリア語で友達や仲間たちを意味します。
気楽に友人たちとの時間が楽しめそうな雰囲気の、居心地のよいお店です。
村本さんは幼少期、父親の仕事の関係で約4年の間、家族でイタリアに住んでいました。
小学校4年生に上がる時に帰国。
高校卒業後は料理の専門学校に進学し、フランス料理を勉強しました。
神戸のホテルに就職し、フランス料理を作っていましたが、子どもの頃に親しんだイタリア料理を自分の店を持ってやっていきたいと、イタリアのブレーシャという小さな町で修行を積みました。
現地のイタリア料理は、チーズやハーブ、オイルがふんだんに使われていますが、Amichiの料理は日本人の口にあう味付けになっています。
手作りにこだわり、旬を大切にしたメニュー
村本さんがこだわっているのが、手作りであること。
もちもちとした自家製パンや、何種類かの前菜にかけられたソース、パスタのソースはもちろん、デザートにいたるまですべてが村本さんのオリジナルです。
サーモンの低温コンフィには、自家製リコッタチーズを使ったソース、柔らか牛タンのストラコット(煮込み)にはりんごとハーブのソース、ローストされたレッドオニオンにはカニ味噌ソースがかかっています。
金時ニンジンのピクルスも自家製です。
デザートはサフランとリコッタのケーキ、抹茶きなこがかかった黒ゴマパンナコッタ、伝統的なメレンゲ菓子ブルッティマブオーニ。
メニューは仕入れによって変わりますが、麺を除くすべてが村本さんの手作りです。
麺は、マルケ州産小麦100%の「マンチ―ニ」を使っています。
リングイネとスパゲティーニの2種類を、ソースにあわせて使い分けています。
風味と弾力、もちもちとした食感が楽しめる、広島ではあまり提供されていない麺です。
また季節を大切に、一目で分かる旬の食材を必ず料理に取り入れています。
冬のシーズンは牡蠣や、ズワイガニ、サーモンを使い、野菜は熊野産の旬の西洋野菜を仕入れています。
宮島牡蠣や大野のあさりに穴子、ムール貝。
夏場は小イワシやあじといった青魚など、海の幸山の幸に恵まれた廿日市の食材もたびたび料理に登場します。
楽しいおしゃべりもおいしい料理のスパイス
おいしい料理とともに楽しめるのが、村本さんのお母さんのミドリさんとのおしゃべりです。
明るくて人をもてなすことが大好きなミドリさんは、退職後にこちらの店を手伝うようになりました。
「お客さんと話してる時が本当に楽しいんです。あとから怒られるんですけどね、パスタが伸びるって。」とミドリさん。
住所を教えてくださったお客様にはお礼の手紙を出すそうです。
嬉しいことに返事をくださる方もいるのだとか。
村本さんは、これからも身体に優しい食材と調味料を使い、お客様が我が家にいるかのようにくつろげる店づくり、みなさんに愛される店づくりをしていきたいと話してくださいました。
東園 恵
イタリア料理店Amichi
住所/広島県廿日市市阿品4-47-6 阿品ビル1F
電話/0829-36-1277
営業時間/ランチ11:30~15:00(L.O14:00)
ディナー 18:00~21:30(L.O20:00)
定休日/火曜日・月曜日夜
https://www.instagram.com/explore/locations/1016
https://www.facebook.com/Amici1101/
Writing:Kawasaki Kyoko