はつじょがいく!
廿日市市地御前にある、ビオマルシェの宅配、株式会社BYCさんにお邪魔しました。
BYCさんは、です。
お客様がカタログを見て注文し、翌週配達するというシステムです。
総務部長の里重る里さんにお話を聞きました。
有機野菜販売のきっかけ
約30年前、里重さんのご主人は無農薬農産物の生産販売をする島根県のやさか共同農場で、研修生として生産の勉強をされていました。
そこで、生まれ育った広島で、有機野菜、無添加の食品を広めたい、安心、安全な野菜や食品を提供したいという思いを抱き、最初はトラックの移動販売で廿日市市や広島市、呉市をまわっていたそうです。
その後、五日市で店舗を構え、さらに多くの人にお届けできるようにと1997年に法人化されました。
有機野菜へのこだわり
ビオマルシェの野菜は長年有機農業を続けてこられた全国約360の契約農家さんで作られたものだけ。作付から収穫まで野菜の育て方や作った人の顔も分かる信頼性の高い野菜です。有機JASマークが入っているものを扱っています。
有機JASマークとは農林水産省の規格で、種まき、植え付けの2年以上前から禁止された化学合成肥料や農薬を使わずに育てられており、それを第三者の認証機関が畑まで立入検査し認められたものにつけることができます。
有機野菜が食べる人の健康にいいのはもちろん、それを作る生産者の方を支え、化学物質を使わないので、土地の生態系を守ることができると里重さんは考えていらっしゃいます。
そういった支えの世の中を作ること、また健康な土壌で、それを栄養分に野菜が育つ、それがまた土に戻るといった本来の循環型の環境を大切にしたいという思いで、有機野菜にこだわり続けてこられました。
本来の味覚を育て、子供たちに生きた財産を
現在、ビオマルシェの宅配、BYCさんの会員は約780名。
広島県内各地に自社トラック便で商品を届けます。
大竹の手前から呉市、安佐北区、安佐南区、福山市と広い範囲でのお届けが可能で、自社便で行けないところは宅配業者に依頼するそうです。
カタログには野菜、卵、米、果物や、加工食品、生活雑貨に至るまで多種多様な商品が掲載されています。
単品で注文することができる他、おススメの野菜セットもあります。
フルーティセット…野菜にフルーツが入ったもの
多菜セット…根菜多めのもの
いきいきセット…野菜にフルーツと有機野菜で育った卵が入ったもの
ゆうきだいすきセット…葉野菜、果物、根菜などいろいろなものが少しずつ入ったもの
利用されたお客様から「子供が、嫌いだった野菜もビオマルシェのものだったら食べるんです。」という声も届くのだそう。
余計なものが入っていない自然な味を知ると、味覚が研ぎ澄まされ本来の味覚が育ちます。そして余計なものが入っているとそれに気付けるようになるのです。
お客様の声を聞くと、本来の味覚を育てるということは子供に生きた財産を残してやるということだなと里重さんは感じられるそうです。
お話会で食の現状を伝える
BYCさんは月に1回、添加物のこと、農薬のこと、遺伝子組み換えのことといった食の現状を伝えるお話会を開催されています。
「どういった食べ物を選ぶと美しく年を重ねていけるか」「赤ちゃんの食育」「デトックス」など毎回違うテーマで、オーガニックにこだわったメニューを提供するお店を会場に行います。
参加者みんなでオーガニックランチを楽しみ、食についての知識を深めます。
オーガニック好きの集まるオーガニック好きのためのコミュニティ
里重さんは、食の大切さを理解し、またそれをより多くの人に広めていけるよう、オーガニックが好きな人が集まるコミュニティを作りたいと考えていらっしゃいます。
オーガニック好きな人がコミュニティのサポーターとなり、サポーターが講習会やイベントを行ったりすることで輪をどんどん広げていきたい、そんな思いを持っています。
廿日市にはこの街を盛り上げようと魅力的な活動をされている方がたくさんいらっしゃると里重さん。
その点と点がつながって、みんなで廿日市を中心に瀬戸内を盛り上げることができたらと話してくださいました。
その中で、里重さんはこれからも安全安心な食を楽しむライフスタイルを発信し続けていかれることでしょう。
東園 恵
ビオマルシェの宅配 株式会社B・Y・C
住所/広島県廿日市市地御前1-27-14
電話/0120-831-142
営業時間/平日9:00から18:00
https://biomarche.jp/
Writing:Kawasaki Kyoko