はつじょがいく!
廿日市市地御前にある、お好み焼き・鉄板焼き 福の神さんにお邪魔しました。
JR宮内串戸駅や広電JA広島病院前駅からも近い便利な場所にあります。
店主の宮原勝江さんにお話をうかがいました。
神武天皇の強運にあやかった、神様が福(お客様)を連れてきてくださるお店
宮島の弥山に登った時、展望台から極楽寺山のほうを見ると、何かキラキラしたものを見たご主人。
その後、友人からお店をやらないかと誘われたのだそう。
店を見に来ると、そこは弥山から地御前神社を通って極楽寺への直線上。
神武天皇が東征時、この裏山にお宮を持っていたと聞き、その跡を探しに行ったところ、ほこらを見つけたのだそうです。
神武天皇のお告げのような運命を感じ、ここでお好み焼き屋をやることを決め、神武天皇の強運と武勇にあやかって「福の神」としたそうです。
また、人から人への紹介でお客様が来店する、福(お好み焼き)を食べた神様が新しい福(お客様)を連れてきてくださるお店という意味もあるそうです。
「配達に行ったとき、隣にも聞こえるような大きな声で『福の神でーす』って言うと、福がきたみたいで縁起がいいでしょ」と笑うご主人。福の神さんのお好み焼きを食べるといいことがおきそうです。
おススメのメニュー
食べるのが専門でお好み焼きを焼くようになるとは思ってもいなかったと話す宮原さん。
しかしもともとお好み焼きは大好きで、今は毎日食べても飽きないし、一日何枚焼いても飽きないのだそうです。
福の神さんのメニューはお好み焼き、鉄板焼きなど種類も豊富ですが、お好み焼きは麺を選べるのが大きな特長です。
極細めん、味わいめん、ピリ辛めんの三種のそばと、うどんから選ぶことができ、焼き加減もカリカリにしたりと要望に応じて焼いてくださるそうです。
利用する豚肉は広島県産のもみじ豚、卵は石州産桜美人にこだわっていらっしゃいます。
宮原さんは、焼くときに上から押さえつけず、蓋をしてその後ひっくり返し、キャベツを蒸らします。
お肉がいい具合に焼けるとまたキャベツを下にして、豚肉の旨味がキャベツにしみこむようにまた蓋をして蒸らすというふうに工夫されています。
冬場はなんといっても地元地御前名物、プリプリの牡蠣を乗せたカキオコが人気です。
お好み焼きの他に、高森牛の生スジ肉から仕込んだ特製牛筋カレーもおススメメニューです。
外国人観光客にもジェスチャーで!地元ならではのお好み焼きを楽しんでもらう
宮島にも近いため、近隣のゲストハウスに宿泊する外国人観光客の来店もある福の神さん。
最初は英語のメニューもなく、麺の実物を見せながら、違いをジェスチャーと知っている言葉で伝え選んでもらっていたとか。
今では写真入り、図解入りの英語メニューを作成されています。
廿日市発祥のけん玉を置いていて、焼けるまでの間、けん玉に挑戦される方もいらっしゃるそうです。
店内には大きな世界地図もあり、「どこから来たの?」というコミュニケーションにも一役かっています。
観光客も多い福の神さんですが、観光客仕様ではなく、地元の人がおいしいよとおススメする地元の味にこだわったお好み焼きを提供されています。
SNSで広がる福の神の輪
電話も来店もなかったオープン当初。
今ではたくさんのお客様が足を運ぶお店ですが、SNSのおかげと宮原さんはおっしゃいます。
来店されたり、配達先のお客様がFacebookやインスタグラムに写真をあげてくれるおかげで、「いつもSNSで見るので来ました」と来店される方が多いのだそうです。
宮原さんご自身もSNSを利用されていて、来店された外国人の方と今もFacebookでやり取りされているのだとか。
インターネットで検索して、北海道や沖縄といった遠方から食べに来られる方もいらっしゃるそうで、そういう方々との出会いと交流を心から楽しんでいらっしゃいます。
旅行で宮島へ来られた団体客のバスへの積み込みなどもやっており、ツアー中の昼食用に、また自宅へ帰ってからの家族の夕食用に、これは女性には嬉しいありがたいサービスですね。
ご近所の方も子どもが帰ってきたから、孫が帰ってきたからと注文される方も多く、また廿日市の企業からの注文、紹介など、福の神の輪はどんどん広がっていっています。
「なんかあったらいつでも来んさいよ。」と声をかける宮原さん。
おいしいお好み焼きはもちろんですが、そこに宮原さんがいるからお客さんはまた足を運ぶのではないかと思います。
ほっとできる、居心地の良いみんなの集いの杜、福の神さんです。
東園 恵
お好み焼き・鉄板焼き 福の神
住所/広島県廿日市市地御前2-1-25
電話/080-9793-2909
営業時間/11:00~14:00、17:00~21:00
(ラストオーダーは閉店の30分前)
定休日/月曜日
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Writing:Kawasaki Kyoko