一期一会を大切にみんなが集える場所|cafe bar NICO

はつじょがゆく!

廿日市市廿日市、cafe bar NICOのオーナー、二反田和典さんにお話を聞きました。

カフェメニューも料理も楽しめるお店

2010年7月に廿日市市佐方にオープンしたcafe bar NICO。
2019年12月1日、オープン10周年を前に、現在の場所にリニューアルオープンしました。

ビリヤードやボードゲーム、たくさんの本に囲まれたNICOは、カフェとしてもバーとしても楽しめるお店です。

宮島伊都岐珈琲の豆を使ったコーヒーは、注文が入ってから豆を挽いてドリップします。ダージリン、アッサム、キャラメルクリームの味が楽しめる紅茶も一杯ずつ入れています。

「本日のケーキ」は奥様の手作り。

特製カレーや、パスタ、サンドイッチの他、一人で飲みに来た方でも注文しやすいメニューも準備しています。

食材は自分たちが食べておいしいと思ったものを使っています。

様々なイベントを楽しみにみんなが集える場所 

お店ではビリヤードが楽しめる他、音楽イベントや、ボードゲームの会、サンドイッチの会にリブリオバトルなど、毎月いろいろな企画があり、それを楽しみにお客様が集います。

サンドイッチの会では、毎月1回、普段家では作らないような創作的なサンドイッチを二反田さんが作ります。
パンや、中の具にもこだわっています。

最初三段だったサンドイッチが月毎に段数が増え、最高七段までになり、参加者で切り分けて食べたこともあったとか。

「なかなかできないサンドイッチを作ろうっていうのがテーマなんで。サンドイッチが好きっていう共通項で集まった人たちが、おしゃべりしながら楽しんでいますよ。」と二反田さんは言います。

佐方の店舗に約5000冊あったという本も、移転に伴い三分の一ほどに減らしたそうですが、それでも店内はたくさんの本に囲まれています。

いろいろなジャンルの本が揃っており、ここでゆっくりコーヒーを飲みながら本を読むお客様もいます。

毎月第一火曜日には、本好きな人がおすすめの本を持ち寄り、参加者に紹介し、NO1を決める「リブリオバトル」を開催しています。

一人で本を読んで終わりではなく、お互い勧め合うことで新しい世界が広がります。

海外のボードゲームもたくさん揃っており、ボードゲームの会も行われています。

中には世界大会があるほど人気のゲームもあり、二反田さんもその国内大会に参加するそうです。

アーティストによる音楽イベントやマジックショーも多く開催され、またパーティなどにも利用できるお店です。

お店を始めたきっかけ

移転前の佐方の店は、二反田さんがやる前からビリヤード店として営業していました。
ビリヤードが好きな二反田さんは客としてその店に通っていましたが、その店が閉店した後、すべてやり替え、ビリヤードとカフェが楽しめるお店としてオープンさせました。

「今になって思うと、若いころ海外を旅していたのが今につながっているのかもしれません。」と二反田さんは言います。

「日本で思うようにいかないことがあって、世界を見てみようって1人でいろんなところに行きました。」

1か月をひとつの区切りに、アジア各国、ヨーロッパ、アメリカに降り立ち、いいと聞いた街に立ち寄りながら最終目的地へたどりつく、そんな旅を10代から続けてきました。

たどり着いた街でビリヤード場を探しては、バーで一杯飲んでビリヤードをやったり、料理が好きだったこともあって、旅先で食べることも楽しみのひとつだったそうです。

「あの時はまさか自分がこういう店をやると思ってなかったんだけど、いろんな国のバーとかカフェとかを見てきて、こういう場所があったらいいのにっていうのを形にしたのが今の店なんですよ。」と話す二反田さん。

「形を変えながら今のようになったけど、最初はねお店がこうなるとは思わなかったし、いろんな人に出会ってうちに来てもらって、お店も日々変わりながらきた。僕自身も大切なものを守りながら、今に至るんですね。」

「店を見れば、僕が大切にしているもの、追いかけていたもの、好きなものを感じてもらえるんじゃないかな。」

ひとりよがりで自分の部屋に遊びにおいでよというのではなく、店をみんなで使ってほしいと言います。

「みんないろんなものを探しながら生きているから、ここで少しでも共感できるものがあったり、助け合ったりできることがあったらいいんじゃないかな。」

クルージングで、世界の人にもっと宮島を伝えたい

ビリヤード仲間の船に乗せてもらい宮島クルージングを経験したことで、島内散策では見ることのできない、宮島の魅力を知った二反田さん。

自らも船を購入し、店から歩いて3分の港に停泊させています。

外国から宮島を訪れるお客様に、宮島全体を船から見てもらえるクルージングを計画中です。

新しい航路や島など、まだ行ったことがないところを探していきたいと考えています。

「海への行きかえりの待合場所にこの店がなったらいいなと思っています。外国の方と僕たちが触れ合える場所になれば。」

「あちこちの国をまわってきたけど、廿日市は恵まれた街です。海、川、山、街並み、こんなにすべてが調和を持っているところって少ないと思うんです。時代は変化していくものだけど、その中で守らないといけないもの、やらなければいけないこと、今できることを確かめながら地域のお役に立ちたいと考えています。ぜひNICOを使ってもらえたらと思います。」と二反田さん。

いろいろな思いを共有できる安らげる場所でありたい、誰かの新しい挑戦ときっかけとなる場所でありたいと話してくださいました。

東園 恵

FMはつかいちで放送されました

cafe bar NICO
住所/広島県廿日市市廿日市1-8-1-2F
電話/0829-20-5023
営業時間/14:00~24:00(L.O 23:30)
店休日/月曜日
https://cafebarnico.shopinfo.jp/

Writing:Kawasaki Kyoko